コード・スケールって何だろう?

ポピュラー・ジャズ音楽理論講座

コード・スケール(chord scale)について

ここまで忍耐を重ねて読み進まれた方々は、コード・スケールという言葉をお聞きになったことがあるかとも思いますが、 このコード・スケールというものも、なかなか一筋縄の説明ですまないようにも思います。キーが設定されている(または、設定 することの出来る)楽曲のダイアトニツク・コード(ここでは、四和音)においては、対応するコード・スケールが大方、決まってい ます。というか大方決められていますといった方がいいのでしょうか。例えば、

  • Ⅰmaj7->アイオニアン(Ionian)
  • Ⅱ-7->ドリアン(Dorian)
  • Ⅲ-7->フィリジアン(Phrygian)
  • Ⅳmaj7->リディアン(Lydian)

といった具合です。

コード・スケールという概念は、どこからやってきたのかをはっきりと知らないのですが、 ひょっとしたら「バークリー音楽大学」の先生が考え出したものかもしれません。どうしてこんなこと を言うかというとバークリー在学中(約35年前)に、ツーファイブ(カギ括弧)、ドミナント・モーション(矢印) を考え出した先生の授業を受けたことがあるような気がしています。お名前は、「・・・・スキー」という 方だったような気がします。何かの授業で担当の先生が来られなくなって、その先生の「トラ」で来られて いたような・・・・。クラシックの和声学には、ここでいう「コード・スケール」というものはあるのでしょうか。 勉強不足をさらけ出しているようで恥ずかしいのですが、どなたか教えていただければ幸いです。 私は、次のように説明しています。コード・スケールというのは、

単音楽器、例えば、サックス、トランペットなどの金管楽器や木管楽器で『CM7のコードを表現しようとした場合、 音を同時に重ねて鳴らせないのですが、並列にならべてある程度のテンポで演奏すると「CM7」ぽく聞こえてくる音階』 だと説明しています。コードスケールを演奏する場合も、そのスケールを聞いて判断するにも大切なことがあります。それは、何の音から 演奏し始めるのか、または、何の音から聞き始めるのか、ということのような気がします。また、実際のバンドでの演奏 の場合は、ベースの方が何の音を演奏していているのかも材料の大事な要素になってきます。

回りくどく書いてきましたが、キー「Cメジャー」の「CM7」、つまり、「Ⅰmaj7」においては、コード・スケールは、 「C Ionian」なのですが、その「C Ionian」の音階の一度から演奏しても、三度から演奏しても、五度から演奏しても 、まあ、フィットした音調になります。コード・サウンドとルートを奏でつつ、そのスケールを演奏された方は、多分 スケールの切れ端の音によっても趣きが変わってくることにもお気ずつの事だと思います。上記の出発音は、「CM7」 のコード・トーンでしたが、コード・トーン以外のスケール音から出発した場合はどうでしょうか。

コード・トーン以外のスケール音(テンションやアボイド・ノート)から出発してオクターブ上の出発音と同じ音名の 音に終わった場合もそれぞれ固有の個性をもった趣を感じますが、「オンチ」な響き方には聞こえません。

続く・・・

で、またまた、横道にそれたままになってしまいました。すみません。