●再び音階練習
音階の練習についての冊子は沢山ありますし、練習の前の予備練習的なものだとも思われていますが、あらためて 私が言うまでもなく-大事-です。ここでいう音階練習とはごくごくシンプルな「ドレミアァ・・・」の事です。ですがこの音階 練習にすべてが含まれているとといっては大げさすぎますがそれぐらいに思って音階練習すればより効率的なものになる かもしれません。音階練習にあたってのお薦め注意点を下に書きますので参考にしてください。
音域とテンポ
それぞれのサックスの音域、ねいっぱいを演奏して練習するのが理想ですが、ご自身にとって余裕のある範囲で 練習しましょう。スケール練習の重要なポイントの一つは連続(息を入れ続けている)して各音域を演奏する事 です。便宜的に音域を低音域、中音域、高音域の三つに分けますとそれぞれの音域で喉やアンブシャーの締め 具合、緩め具合、舌の位置、息の入れ方などが違います。極端な言い方をすれば各音についてそれぞれ固有の 喉やアンブシャーの締め具合、緩め具合、舌の位置、息の入れ方など最適ポイントがあります。スケールの練習に あたってはこれらの各音の最適ポイントを連続して通過してゆくことで、音階練習の全体として良い音に繋がって ゆきます。(スケール練習の前提として良い音や楽に音を奏でる事が出来るなどの各要素をある程度分かってい る必要があるかもしれません。)
テンポについては色々な速さで練習しておきましょう。実はこのテンポも重要な要素の一つです。音階のご説明で 低音域、中音域、高音域の三っつに分けましたがこのテンポも遅い、中ぐらい、速いの三っつにわけておきましょう。 遅い・速いは個人的な要素に影響されますので出来る範囲であなた自身で決めればいいと思います。一般的に 遅いテンポで正確に演奏することの方が速いテンポで演奏するよりもより繊細さを要求されます。練習にあたって 音階練習をするたびに違うテンポでやりましょう。そして、できればメトロノームを使いましょう。わたしは練習 にあたって特にテンポについては自分自身ほどあてにならないものはないと思っていますのでメトロノームを使います。 また、メトロノームを使う場合、その使い方にもいろいろな工夫があります。四拍子ですと二拍目と四拍目に鳴らす。 三拍目だけに鳴らす、または、鳴るところが四拍子の各小節の三拍目だと思って演奏する等々、非常に役立ちま す。
タンギング
音階練習にあたってタンギングの練習も一緒にやってしまいましょう。シングルのレガートができるようななったら、アーティキュレ ーションを色々に変えて練習しましょう。できればハーフ・タンギング(ゴースト・タンギング)の練習も含めるともっと良いと思いま す。
感じながら演奏するとこは大事
練習にあたっては、音域と息や喉や舌の形がどのように連動しているのか、また、どのような感じになったらご自身にとって 良い音や楽に演奏できるのかなどを感じながら練習することが大事です。タンギングについても各音域、息のスピードなど により様子が違ってきます。