●理想に向かって、とりあえず継続する事
ご自分の目標に向かって、その達成のために練習を続けてこられて、ふと「上手くならないなぁ・・・」などとお思いになったことが一度や二度はおありだと思います。わたしも同じです。 ただし、一度や二度ではありません、もっとです。私にとっては、先行き出来ないことばかりで「どうしよう!」などと今現在も思っておりますが、あまり先の事は考えずに目の前にある 事を一つ一つクリアすることにしております。練習中に楽しみながらクリアしてゆけていれば、自身の目標に少しづつ近づいてゆけるのではと思っております。
どのような演奏を理想としておられるのかによって練習の内容も多種多様になるのだと思えますが、私自身は誠に勝手ですが練習内容について次のように思っております。
- 理想の音(音色・音質・音量をコントロールできるように)を奏でるための練習
- 理想の演奏(フレージング・アーティキュレーション・タンギングなどを含めた)するための指回りの練習
- 理想のメロディーや雰囲気を即興的クリエイトして、さらに指に伝えるための練習
上記では、3番目が最も立体的に広がっていて、高く、深く、そして遠くまで見通せない不透明感が強いように思います。練習が結果に直結していないという、単純な足し算・引き算でないところが 厄介でもあり、楽しいところでもあります。各要素を合計して総額がこれぐらいになるという計算ができにくいのです。 すべてを自分にとっての役に立つものにしようというのも、ひょっとしておこがましいのかもしれませんね。 無駄になったかそうでなかったのかは、今現在、一生懸命努力している自分にとっては残念ながら、分からないのです。役に立つことだけを選び出して練習するなど、とうてい できることではありません。それってまさに、神の仕業だと思います。無駄になったと思える事こそ、実は大切なのかもしれませんね。練習しておられて「ダメダ・・!」とお感じになられても、 今、あなたが続けておられる練習を継続してはいかがでしょうか。どのような練習を選ぶのか、その時点ですでにあなた自身なのですから。