低音域が出しにくい。
楽器自体の調整不足で、不安定になる場合があります。特に低音域は、最初に現れる不具合箇所です。 調整不足以外の可能性を以下に書いています。
サックスは一般的に音程が上がるにつれて、リードと下唇の当たっている部分が少なくなってきます。ですから、 低音域は、中高音域よりリードと下唇の当たっている部分がより多くなります。まず、下唇とリードの あたり具合をチェックしてみて下さい。また、音域によって息のスピードも変化します。同じ-mf-で低音域 から高音域まで連続して演奏しようとすると息のスピードは高音域になるほど速くなります。
音域によってアンブシャーは微妙に変化していますが、リードと下唇のあたり具合が変化していると言った ほうがいいかもしれません。なぜなら、下顎と喉のコントロールが主で、口全体が変化しているわけではないからです。 各音域の喉の状態や変化の様子は、倍音列の練習によって習得する事ができます。高音域を出すのに都合の良い「喉」で 低音域を十分にコントロールするのは難しいですし、またその逆もしかりです。各音域に対応した最適な「喉」の状態 を知っておく必要があります。息のスピード、喉の状態、下唇とリードのあたり具合、顎のプレスの度合などは常に連動して いるようです。
また、低音域を演奏するときにアンブシャーが緩みすぎていてもかえって出しにくくなります。また、一般的に低音域を サブトーンの割合を多めにして演奏する場合、音程が低くなりやすいです。
- リードと下唇のあたり具合をチェックする。
- 息のスピードをコントロールする。
- 倍音の練習をして「喉」をコントロールする感覚をつかむ。
- 下顎が必要以上に緩んでいないかチェックする。