Sax(サックス) お役立

Jazz saxophone 吹きの散歩道

●ジャムセッション

練習に練習を続けていて練習だけで完結してしまえれば、それはそれで楽しいのだろうと思いますし、使用される道具に よっては鼻っから「ソロ」楽器ということもあります。しかしながら、さらにその先には別の楽しみも待ち受けて います。それって、ご想像の通り「アンサンブル」「合奏」などと言われているものです。「ジャムセッション」は、この 合奏を経験するため、さらには上達するための練習の場でもあります。初めて楽器を購入し、練習をはじめてみてはみたものの 、思っていたように演奏できずにガッカリしてしまわれたこともおありではないでしょうか。それでもめげずに 教則本やビデオ、CDなどを購入されてさらに練習を継続されてこられたことと思います。さらに上手くなるために レッスンにも通われたりもされてきたと方もおられると思います。さてさて、やるべき事はやってこられて結構自由に 演奏できそうになってきました。そして、さらに上手くなって「カラオケ(マイナスワン)」を使った練習も取り入れてみることもできるでしょう。 では、次はいかに? 

すでに、あなたはアンサンブルするための実力を持っています。まずは、通われているお教室の 「発表会に参加する」「お知り合いのバンドで演奏させてもらう」「メンバーを募集されている バンドに応募してみる」などアンサンブルにトライしてみる事をお勧めします。アンサンブルする という事は、あなたが演奏に参加されているメンバーとともにある共通のイメージに向かって歩調 をあわせつつ、そして、大げさかもしれませんができれば歓びをかみしめながら音楽を創ってゆく ことだと思います。

さてさて、前置きが長くなってしまいました。「ジャム・セッション」とは、まさにこのアンサンブルのた めの一つの体験場です。そしてどちらかというと即興演奏をメインにしたアンサンブル・ミーティングです。 ものの本によると、ジャズの本場の「アメリカ」では、かつてはジャムセッションは、演奏を通してお互い の情報交換の場の一つであったようです。新しい奏法やコード進行、新しい曲やテーマ、マウスピースの 調整方法、リードの種類や調整方法などお互いに役立つ事を議論したり、教えあったりしたのだと思います。 ジャズ・ミュージシャンの社交場の一つだったのかもしれません。 誰かが良い演奏をしてその人に「どうしたら、そんなにいい音を奏でられるのですか?」などと、直接本人 に質問できてしまうのですから、実にダイレクトが普通だったのかもしれませんね。。現在のようにインターネットなどのテクノロジー がまったくなかった時代ですから、ラジオが普及しだしたころまでの間は、このジャムセッションが貴重な情報交換の場 だったのだと思います。そして、多かれ少なかれプロの演奏家にとってもミーティングの場だったのかもしれません。 一般のお客さんも当然おられたことと思いますが、集まってくるプレイヤーの顔ぶれによっては、 どちらかというとお買い得感満載の盛り上がり即席ライブを堪能できたのではないかと思います。

現在においては、アマチュアの演奏家の方が集まられて行われるジャムセッションが主流をしめているように 思います。セッションの現場で実際に演奏される曲は、ほとんどの人が知っているであろう共通の素材を 使います。ほとんどの人というのは、ジャズを勉強されてきていてある程度演奏できる方であれば、おそらく すでに練習されてこられたであろう曲のことです。これらの曲は、色々な教則本や曲集、そしてレッスンなどにおいても 大方掲載されていたり、教えられたりする曲です。それも教則本やレッスンの最初のころの練習曲として使われる事 の多い曲だと思います。このジャムセッションでバンドの一員として演奏されるた経験のない方も、アンサンブルというものが、どんなものなのかを体験できます。 また、アンサンブルを経験されてこられている方にとっては、さらなる経験を重ねることができます。もっとカッコ いいアドリブを吹けるように練習したい方は、その方向でトライできます。また、セッションの現場で他の参加されている 方とのコミニュケーションも取ることができると思います。仲間を見つけることができるかもしれません。

大事なことは、失敗を恐れずにトライすることだと思います。アンサンブルでの演奏上のルールをキープ しつつ、ご自身のパートにある程度責任を持てると思えるなら、是非、ジャムセッションに参加してみて ください。


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