●リードの選択がわからない。
硬さ・柔らかさについて
リードの硬さ・柔らかさの尺度は、メーカーによって違います。現在は、メーカー名が 違っていても同じ会社だということもありますが、製品名によって個性があり、 その尺度の単位も数字であったり、言葉であったりします。 楽器を演奏するときには、アゴの締め具合、舌の位置、息のスピード、マウスピースの種類、 マウスピースの開き具合等々沢山の要素が絡んでいてどれがどのように作用しているので このようにすればいいとは一概に言えないのが普通だと思います。あまりに多くの要素が複雑に作用 しあっているようなので、安易とは思いますが一般的に初心者向きと言われているマウスピースから スタートされることをお勧めいたします。そうすることで複雑な要素の絡み合いが少しづつクリアーになり、 ご自身にとってのリードについての判定基準をある程度作ることが出来るようになられる思います。
比較的に特殊だと言われているものからスタートせずに、ごく当たり前から始めてみましょう。その方が 後々楽器をコントロールするエッセンスを習得する上でアドバンテージがでてくると思います。
以上の事をご理解いただいた上で 初心者の方は、真ん中よりも少し柔らかめをお勧めします。「Medium」「Medium soft」 「2.5」「2.0」などがいいかもしれません。 より硬いリードを使う方が上級者で、より柔らかいものが「初心者」というものではありません。 演奏・練習の経験、多くの試行錯誤でもってご自身に最適な硬さ・種類が見つかってきます。 最初は、真ん中を基準にして上下左右にふれてみるのがいいと思います。楽器を演奏・練習する にあたってご自身の柔軟性をどんどん高めることができれば、それぞれ個別の個性を持ったリードにも、 対応しやすくなると思います。
カットについて
「フレンチ・カット」と「アメリカン・カット」の二つの種類があります。 フレンチ・カットのリードの外観は、真ん中あたりに段差があってリード自身に装飾的な細工が施されているように 見えるかもしれません。機能的にはアメリカン・カットに較べると腰がより強く感じます。比較的顎のプレスが強めの人 に向いているかと思います。代表的なところでは「バンドレンのトラディショナル(青箱)」などです。アメリカン・カット のリードは、この真ん中辺りの段差がありません。代表的にものでは「ラ・ボーズ」などです。サックスを演奏する上で 今現在は、アメリカン・カットをお使いになっているとしても、将来、フレンチ・カットのリードを使うことにもなる かもしれません。どっちがより優れているというものでないので、吹き心地や音色の違いなどを実際に吹いて体感してみると良 いと思います。マウスピース、楽器、ご自身の習熟度合い、体調、好きな音、音楽スタイルなどによって、リードの 選択も自由自在です。概して、初心者の方はアメリカン・カットの方が取り組みやすいかもしれません。
「・・・・・何々・・・」でないと「ダメだ!!」などと言うことはないと思います。